ALICE IN CHAINS について

おかしい。
部屋を掃除していて、アレはこの辺りにあるはずとか思っていたら全然別のところから出てきた…。
というのがいくつもあったりした。
アリス・イン・チェインズのボックスセット ミュージック・バンク も思っていたのと全然別の違うところから…。
ミュージック・バンクは3枚組CD+CD-ROMというボックスセット。
結果的にミュージック・バンクがリリースされてから数年でレイン・ステイリーが亡くなり、その頃からアリス・イン・チェインズの動きもなかったから、アリス・イン・チェインズの代表曲がすべて収められたボックスセットとなった。
ちなみにミュージック・バンクはレイン・ステイリーが働いていたリハーサル・スタジオの名前だった。
レイン・ステイリーが亡くなってからはアリス・イン・チェインズの動きはなく、所属していたレコード会社との契約も切れてしまった。
バンドメンバーのジェリー・カントレル、ショーン・キニー、マイク・アイネスはそれぞれの活動をしていたし。
だからアリス・イン・チェインズが再始動!というのはけっこうビッグなニュースだった。

アリス・イン・チェインズ。
ジェリー・カントレルはレイン・ステイリーがヴォーカルを務めていたAlice N' Chainsというバンドを見た。
その数ヶ月後にはジェリーとレインはパーティーで知り合った。
その頃、ジェリー・カントレルには住むところがなかったので、レイン・ステイリーがミュージック・バンク に誘い、一緒に住むようになったらしい。
約1年間は一緒に住んでいたという。
Alice N' Chainsが解散し、レイン・ステイリーが加入したバンドがギタリストを探していた。
レイン・ステイリーがジェリー・カントレルを誘ったところ、逆にレイン・ステイリーがジェリー・カントレルのバンドへの加入と引き換えにして決まったという。
レイン・ステイリーのバンドはすぐに解散し、ジェリー・カントレルのバンド一本となる。
ジェリー・カントレルのバンドにはすでにショーン・キニー、マイク・スターがいた。
まだ名前がなかったこのバンドにはダイアモンド・ライと名付けられたが、その後はレインのもといたバンドAlice N' Chainsを名乗った。
(レインは元バンドメンバーにAlice N' Chainsのバンド名使用の許可を得ていた)
その後にはアリス・イン・チェインズと改名した。そしてアリス・イン・チェインズはメジャーでデビューするに至る。

アリス・イン・チェインズは1990年にEP We Die Young でデビューした。
デイヴ・ジャーデンによるプロデュース。

リードトラック We Die Young はすぐにヒットした。
ちなみにこのEPは15,000枚限定発売ですぐに売れ切れた。
2022年にはレコードストアデイでリリースされた。
またすぐに売れ切れたけど…。
We Die Young のヒットにより、アリス・イン・チェインズはアルバム フェイスリフト の制作をレーベルから急かされたらしい。
アリス・イン・チェインズのファースト・アルバムは、まずジャケットに使用したいと思う写真があり、その写真にあうタイトルを考えたという。
え?
あの写真…。

アルバム フェイスリフト

プロデュースはデイヴ・ジャーデン。
フェイスリフトの売り上げは発売数ヶ月はあまりよくなかったが、その後シングル Man in the Box、 Sea of Sorrowがヒットする。

Man in the Box

Sea of Sorrow

イギー・ポップヴァン・ヘイレン、ポイズン、エクストリームと次々とライブの前座を務め、その頃にはアルバム フェイスリフトは300万枚の出荷を記録していた。
アリス・イン・チェインズは、ニルヴァーナのネヴァーマインド以前に成功を収めたグランジ・バンドだった。
個人的にはアリス・イン・チェインズはグランジというイメージはなくて、どちらかといえばヘヴィメタ。
でも曲によってはヘヴィメタでもないよなー、という感じなのだけど。
でも、メガデス、スレイヤー、アンスラックスの3組によるクラッシュ・オブ・ザ・タイタンズ ツアーでも前座を務めたりしてるんだよなー。
ヘヴィメタルというかスラッシュ・メタルの四帝王のうちの3つとですよ。

アリス・イン・チェインズはツアーを終えた後、セカンド・アルバムのためにスタジオ入りしてデモを5曲録った。
それがアルバムの代わりにアコースティック・スタイルの曲ばかりが仕上がった。
キニーは「SapというタイトルのEPを制作した」と夢で見たらしく、その話を聞いたメンバーはその夢を現実化した。

EP サップ 

プロデュースはアリス・イン・チェインズ、リック・パラシャー。
サップは1992年にリリースされ、全5曲入りのEP。
ただし、5曲目のLove Songは隠しトラック。

Brother
作詞・作曲はジェリー・カントレル
ジェリー・カントレルがリード・ヴォーカルで、ゲスト・ヴォーカリストとしてアン・ウィルソンが参加。

Got Me Wrong
作詞・作曲はジェリー・カントレル

Right Turn
レイン・ステイリーとジェリー・カントレルと共にマッドハニーのマーク・アームとサウンドガーデンクリス・コーネルが歌っており、クレジットにはAlice Mudgardenと記された。

アン・ウィルソンはAm I Insideでもコーラスで参加した。

Love Songではメンバーそれぞれが担当楽器を入れ替えてレコーディングされた。

キャメロン・クロウ監督の映画 シングルス に アリス・イン・チェインズ はバーで演奏していたバンドとして参加した。
映画 シングルス のサントラには Would? を提供した。

個人的には初めてアリス・イン・チェインズを聴いたのはこの曲。
ちなみにシングルスはシアトルを舞台にした映画。
サントラにはパール・ジャムクリス・コーネルサウンドガーデン、スクリーミング・トゥリーズ、スマッシング・パンプキンズなども参加した。
発売当時はサントラ曲の多くが各アーティストのアルバムに未収録だった。
アリス・イン・チェインズの Would? はシングルスの サントラ とシングルでリリースされ、後でアルバム ダートには Would? が収録されていたけど。
個人的には当時、シングルスのサントラもアリス・イン・チェインズのダートも買った。
シングルスのサントラでは スマパン の Drown とか好きだった。
2017年にはシングルスのサントラはデラックス・エディションとしてCD2枚組として発売された。
アリス・イン・チェインズのWould?のライブ音源とIt Ain’t Like Thatのライブ音源も収録された。
そしてアナログ盤も2LPで再発された。
中には2LP+CDも。
2LP+CDのCDはデラックス・エディションのCD2と同じが。

アルバム ダート

プロデュースはデイヴ・ジャーデン。
Would?のみプロデュースはリック・パラシャー。
アルバム ダートからはWould?を含む計5枚のシングルがカットされた。
個人的にはなかでもThem BonesとAngry Chairがめっちゃ好き。

Them Bones
作詞・作曲はジェリー・カントレル

Angry Chair
作詞・作曲はレイン・ステイリー。

Rooster
作詞・作曲はジェリー・カントレル

Down in a Hole
作詞・作曲はジェリー・カントレル

[

アルバム ダート の10曲目。
曲名は無かったはず。
YouTubeではUntitledとか記された。
ジェリー・カントレルと共にソングライターとしてスレイヤーのトム・アラヤがクレジットされている。
またトム・アラヤがボーカル?も担当。

Dirt
作詞・作曲はジェリー・カントレル、レイン・ステイリー。
アルバムのタイトル曲 Dirt が制作されたのは前アルバムのフェイスリフトの時だった。
Dirt が出来た時には アルバム フェイスリフト に収録せず、次のアルバムに入れてアルバムタイトルを ダート にすることを決めていたという。
カッケー曲だと思う。

アリス・イン・チェインズはツアーを開始したが、(当初はオジー・オズボーンの前座)すぐにベースのマイク・スターが脱退した。
アリス・イン・チェインズはオジー・オズボーンのベーシストを務めていたマイク・アイネズを後任として誘った。
マイク・アイネズはアリス・イン・チェインズのヨーロッパ・ツアーから参加した。
マイク・アイネズは現在もアリス・イン・チェインズのベーシストである。
というかアリス・イン・チェインズはレイン・ステイリーとマイク・スター以外のメンバーはこれまで変更はないのだけど。
ちなみにレイン・ステイリーは2002年に、マイク・スターは2011年に亡くなった。

EP アナザー・サイド・オブ・アリス(英語タイトル Jar of Flies)

プロデュースはアリス・イン・チェインズ。
1994年、アリス・イン・チェインズは2枚目のEP をリリースした。
7曲入りのEP。
このEPはビルボード200で初登場1位を記録した。
アコースティック基調のEP。
No Excuses、I Stay Away、Don't Followがシングルとしてリリースされた。

No Excuses
作詞・作曲はジェリー・カントレル
ボーカルはジェリー・カントレルとレイン・ステイリー。

I Stay Away
作詞はレイン・ステイリー、作曲はマイク・アイネズ、ジェリー・カントレル

Don't Follow
作詞・作曲はジェリー・カントレル
ヴォーカルもジェリー・カントレル

Nutshell
作詞はレイン・ステイリー、作曲はマイク・アイネズ、ジェリー・カントレル、ショーン・キニー。

Whale & Waspはインスト曲。

このEPリリース後、アリス・イン・チェインズはツアーを行ってウッドストック・フェスティバルに出演する予定であった。
レイン・ステイリーがヘロインの依存症のためにリハビリ施設に入所してしまう。
レイン・ステイリーの状態悪化のためにツアー開始前日にすべてのスケジュールがキャンセルされた。

アルバム アリス・イン・チェインズ

プロデュースはトビー・ライト。
1995年にリリースされた。
ちなみにバンド名がタイトルになったのは、ジェリー・カントレルによるとタイトルが思いつかなかったため。
このアルバムのCDは輸入盤で持っているのだけど、
当時は日本盤は出ないのかと思って輸入盤を買った。
ジャケットのデザインのため、そのまま日本盤は発売できず、ほぼデザインなしのジャケットで1年以上遅れてようやく日本盤がリリースされた。

Grind
Heaven Beside You
Over Now
Again

4枚がシングル・カットされた。
シングルのうち、Againを除きジェリー・カントレルがヴォーカルを務めた。
つまりアルバムでジェリー・カントレルが歌詞を書いた3曲はすべてシングルカットされた。
他の曲はレイン・ステイリーが歌詞を書いたのに。
Grind とGood NightからはじまるOver Nowがめっちゃ好き。
Again も良い。

レイン・ステイリーの状態にバンドは、アルバム アリス・イン・チェインズ のリリース後にツアーを行わないことを決めた。

1996年、バンドは MTV Unplugged に出演した。
セカンドギターにスコット・オルソンを迎え5人組のアリス・イン・チェインズとしてアコースティックで演奏した。
Killer Is Me はこの時に披露された新曲。
観客にはメタリカのメンバーがいて、 Sludge Factory の前にはEnter Sadmanの一部が。
また、Angry Chair の前にはメタリカのBatteryのイントロを弾いている。
MTV UnpluggedはVHS、DVD、CDで発売された。
2007年にはCD/DVDというパッケージで発売され、未公開映像も収録された。

MTV UnpluggedからはOver Nowがシングルカットされた。
スタジオ・ヴァージョンのOver Nowが好きなんだけど、その後にはOver Nowがベスト盤などに収録される時には必ずMTV Unpluggedのヴァージョンが使われるように…。
ちょっと悲しい。

その後、キッスのリユニオン・ツアーのサポートアクトを務めた。
1996年6月28日から7月3日の計4公演。
それがレイン・ステイリーにとって最後のライブ出演となった。
その時のライヴ音源、7月2日の2曲・7月3日の3曲はのちにリリースされたライヴ・アルバム ライヴ に収録された。

メタリカのカヴァーアルバム ガレージ・インク のレーナード・スキナードのTuesday's Goneのカヴァーに、ジェリー・カントレルはギター、ショーン・キニーはドラムで参加した。

1998年、アリス・イン・チェインズは新曲を2曲制作した。
Get Born Again 及び Died。
もともとこの2曲はジェリー・カントレルのソロ・アルバムのために用意されていたが、作り直されて歌詞はレイン・ステイリーが書いた。

ベスト盤 ナッシング・セイフ 

1999年、Get Born Again はベスト盤 ナッシング・セイフ に収録された。

ナッシング・セイフ は全15曲収録。
ほぼシングルでリリースされた曲が並ぶなか、なぜ Iron Gland (アルバム ダート 収録時は曲名なしだった。)が収録されているのだろう…?

ボックスセット ミュージック・バンク

ベスト盤 ナッシング・セイフ に続いてリリースされたボックスセット。
新曲のGet Born Again と Died が収録された。
ボックスセット ミュージック・バンク は全48曲収録でトータル3時間30分以上となるCD3枚組+CD-ROM。
ブックレットも付いている。
ボックスセット ミュージック・バンクは輸入盤しか発売されなかったと思う。
ベスト盤 ナッシング・セイフ の内容を拡大したような内容。 
ボックスセット ミュージック・バンクに収められたFear the Voices、Lyeing Season、Diedの3曲は未発表曲。
他の未発表曲はDemo、Live、Remixとかだった。

Fear the Voices
アルバム ダート のアウトテイク。
ミュージック・バンクではじめて収録された。
マイク・スター、ジェリー・カントレル、レイン・ステイリーによる共作。

Lyeing Season

Died

アルバム ライブ

2000年にリリースされたライヴ・アルバム。
1990年から1996年に行われた各地のライブから選ばれた音源が収録された。
Dirtは1993年の名古屋で録音されたもの。 
キッスの前座として行ったライブ、つまりレイン・ステイリーが最後にライブを行った日とその前日のライブ音源も収録された。

レイン・ステイリーは2002年に亡くなった。
享年34。

ジェリー・カントレルは1998年にソロ・アルバム 
ボギー・デポウをリリースした。
ベースにはレックス・ブラウン←パンテラ が5曲、マイク・アイネスが3曲など、ドラムにはショーン・キニーが全曲で叩いた。

2002年に2枚目のソロ、ディグラデイション・トリップ をリリースした。
ベースにロバート・トゥルージロ(現メタリカの!)、ドラムにマイク・ボーディン(元フェイス・ノー・モア、オジー・オズボーン)が参加した。
2003年にはディグラデイション・トリップ・完全盤
をリリースした。
もともとジェリー・カントレルが意図していたようにCD2枚組・全25曲。
ディグラデイション・トリップ・完全盤ではジャケットも異なるものとなった。

2022年にはアルバム ブライトン をリリースした。

マイク・アイネズはハートに加入した。
ハートの2003年のCD2枚組のライヴ・アルバム アライブ・イン・シアトル と 2004年のアルバム ジュピターズ・ダーリンでベースを弾いた。

2005年。
ショーン・キニーが2004年に南アジアを襲った津波の被害者への慈善コンサートの開催を思い付いたことで、アリス・イン・チェインズはダメージプランのボーカルのパトリック・ラックマンをフィーチャーし、トゥールのメイナード・ジェームス・キーナンやハートのアン・ウィルソンを特別ゲストとしてコンサートを行った。
このコンサートの後、メンバーはアリス・イン・チェインズとしてツアーに出たいと強く思った。
2006年、アリス・イン・チェインズは再結成することを決め、ヴォーカルのオーディションを行った。
ウィリアム・デュヴァールとはわずか一度のオーディションで、彼を迎えることが決まった。
3月、VH1で放送するDecades Rock Liveに出演。
バンド ハート の番組で、基本的にハートの演奏が主だが、アリス・イン・チェインズも演奏していた。
アリス・イン・チェインズではボーカルにウィリアム・デュヴァールとパンテラ及びダウンのフィル・アンセルモがそれぞれ歌い、リズム・ギターにガンズ・アンド・ローゼズ及びヴェルヴェット・リヴォルヴァーダフ・マッケイガンが参加した。
映像用に2回同じ曲を演奏したらしく、1回目と2回目ではヴォーカルが異なる。
ウィリアム・デュヴァールはAngry Chair、Man in the Box、Would?。
フィル・アンセルモはThem Bones、Man in the Box(2回目)、Would?(2回目)。
ウィリアム・デュヴァールとアン・ウィルソンがヴォーカル、ギターにナンシー・ウィルソンで Rooster をプレイした。
そしてハートがラストにBarracudaを演奏し、ジェリー・カントレル、デイヴ・ナヴァロ、ダフ・マッケイガンもギターを弾いた。
その後、アリス・イン・チェインズはアメリカで短期間のライブを行い、ヨーロッパでフェスティバルに出演。
日本でもライブを行った。
ダフ・マッケイガンも参加し、数曲でリズムギター
を弾いた。

アルバム ブラック・トゥ・ブルー 

プロデュースはニック・ラスクリネクツ、アリス・イン・チェインズ。
2009年リリース。

基本、ウィリアム・デュヴァールはバックヴォーカルとリズムギターを担当。
Last of My Kindではウィリアム・デュヴァールがメイン・ヴォーカル。

A Looking in View
作詞・作曲はメンバー全員による共作。
リード・ヴォーカルはジェリー・カントレルだが、
ウィリアム・デュヴァールがリード・ヴォーカルのところも。

Check My Brain

Your Decision

Lesson Learned

 

タイトル曲ではエルトン・ジョンがピアノを弾いた。

アルバム ザ・デヴィル・プット・ダイナソーズ・ヒア

プロデュースはニック・ラスクリネクツ、アリス・イン・チェインズ。
2013年リリース。

Hollow
作詞・作曲 ジェリー・カントレル
リード・ヴォーカルもジェリー・カントレル

]

Stone 
作詞・作曲 ジェリー・カントレル
リード・ヴォーカルもジェリー・カントレル

Voices
作詞・作曲 ジェリー・カントレル
リード・ヴォーカルもジェリー・カントレル

アルバム レーニア・フォグ 

プロデュースはニック・ラスクリネクツ、アリス・イン・チェインズ。
2018年リリース。

The One You Know
ジェリー・カントレルがリード・ヴォーカル。

So Far Under
ウィリアム・デュヴァールが書いた曲で、リード・ヴォーカル、リード・ギターを担当。

Never Fade
作曲はジェリー・カントレル
作詞はウィリアム・デュヴァール、ジェリー・カントレル
ウィリアム・デュヴァールがリード・ヴォーカルだが、ジェリー・カントレルがリード・ヴォーカルのところもある。

Rainier Fog

作詞・作曲 ジェリー・カントレル
ダフ・マッケイガンが作曲時に手伝っていた。
ウィリアム・デュヴァールがリード・ヴォーカルを担当。