SCRITTI POLITTI について

私がピチピチの高校生になった頃、MTVの放送を見るようになった。
ちょうどこの頃、MTVはテレビ朝日で土・日の深夜に二時間ずつ放送されていた。
土曜日は毎週トップ20のカウントダウンを放送、日曜日はよく覚えていないが過去のPVとかいろいろ放送されていたような気がする。
私はMTVをビデオに録画して、だいたい次の日に再生して見ていた。
確か1985年の12月だったと思うのだけど、MTVのトップ20を再生していたら、スクリッティ・ポリッティ の PERFECT WAY がチャートインということで、そのPVが放送された。
カッコいい…。
一発で魅力されてしまった。

当時はメジャーな洋楽誌ではあまり スクリッティ・ポリッティ のインタビューや記事はあまり見なかった。
前年にWOOD BEEZ、ABSOLUTE、HYPNOTIZEのシングルがヒットした時には載っていたのかもしれない。

ところで、グリーン・ガートサイドはルックスがメチャよかった。
当時、学校でクリアポケットの下敷きとか使っていたので、スクリッティ・ポリッティの写真とかを下敷きに入れようと思ったけど、なかなか写真というか雑誌の切り抜きがなくて困った記憶がある。

PERFECT WAY のPVを見てから、アルバム CUPID & P,SYCHE 85 のレコードを買った。
あと、PERFECT WAY の7inchも。
いずれも国内盤のレコード。
ちなみにアルバム CUPID & PSYCHE 85は1983年にはナイル・ロジャース・プロデュースで録音されたが、当時の所属レーベルであるラフ・トレード・レコードと制作費の問題で対立したため、ナイル・ロジャースとの録音は未発表となったらしい。
その後、バンドはヴァージン・レコードに移籍。
アリフ・マーディンがWOOD BEEZ、ABSOLUTE、DON'T WORK THAT HARDをプロデュース。
他の曲はグリーン、デヴィッド・ガムソン、フレッド・マーのメンバー3人でプロデュース。
ところで、現在はデヴィッド・ガムソン、フレッド・マーと表記されるが、80年代にはデヴィッド・ギャムソン、フレッド・メイハーとされていたと思う。
また、アリフ・マーディンのプロデュース曲はスティーヴ・フェローンがドラムを叩いている。
フレッド・マーがドラム・プログラミングを担当。
他の曲はフレッド・マーがドラムを叩いていた。

WOOD BEEZは1986年になってからシングルや12インチ・シングルでもリリースされていた。

12インチ
A Wood Beez (Pray Like Aretha Franklin) (Version)
B Wood Beez (Pray Like Aretha Franklin)

翌年には ザ・ベーシックスという日本編集のミニアルバムが出たので買った。
アルバム CUPID & PSYCHE 85 からシングルカットされた音源をまとめたミニアルバム。
もともとは12inchシングルのPERFECT WAYのジャケットと同じデザインを使用したレコードで、全5曲が収録された。

ザ・ベーシックス
A1. Wood Beez (Pray Like Aretha Franklin) - U.S. Mix
A2. Flesh & Blood - Word Girl Special Mix
A3. Hypnotize (Version)
B1. Perfect Way - U.S. Mix
B2. Absolute (Version)

そしていつ買ったのか忘れたけど CUPID & PSYCHE 85 のCDを買った。
国内盤の一番最初に発売されたやつ。
CUPID & PSYCHE 85は全9曲のアルバムだが、CDでは10曲目から13曲目は先行12インチシングルの音源が追加で入っていた。

10. Flesh & Blood
11. Absolute (version)
12. Wood Beez (version)
13. Hypnotize (version)

Flesh & Blood はThe Word Girlの12インチシングルに収録で、同曲の別バージョン。
ほとんど聴いた記憶はないのだけど。
ところで、現在でも名盤の誉れ高い CUPID & PSYCHE85 だけど、リマスターとかされないのだろうか。
スクリッティ・ポリッティの1枚目のアルバム SONGS TO REMEMBER は一度リマスターされたはず。

1986年1月、チャカ・カーンのシングル Love of a Lifetime がリリースされた。
プロデュースはグリーン・ガートサイド、デヴィッド・ガムソン、アリフ・マーディン。
作詞・作曲はデヴィッド・ガムソン、グリーンガートサイド。
スクリッティ・ポリッティチャカ・カーンに提供した曲で、チャカ・カーンのアルバム デスティニーの先行シングル。
プロデューサーはアリフ・マーディンだったから依頼も容易かったのかもしれない。
Love of a Lifetimeのレコーディングではデヴィッド・ガムソンはシンセサイザー、プログラミングで、フレッド・マー はドラムで参加した。

チャカ・カーン
Love of a Lifetime

私が大学生になった頃になってサード・アルバム
プロヴィジョン が発売された。
その頃通っていたCD店には輸入レコードも置いてあって、
PROVISIONはCDもレコードも購入した。
確かレコードの初回はPROVISIONの文字が青色でエンボス加工されていたと思う。
しばらくして通常盤のレコードが出たのでそれも購入してしまった。
通常盤はPROVISIONの文字が黒色。
あと、シングルのOh Patti もいくつか種類があったはず。
詳しいことは記憶から消失してるが、幾種類か購入した記憶がある。
まず、7インチ・レコードがあった。

SCRITTI POLITTI MILES DAVIS
Oh PATTI

A. Oh Patti (Don't Feel Sorry For Loverboy)
B. Oh Patti (Instrumental)

Oh Pattiはマイルス・デイヴィスが参加した曲。
マイルス・デイヴィスは自らのアルバム TUTU でPefect Wayをカバーしていた。
それをきっかけに Oh Patti のレコーディングおよびビデオ・クリップにマイルス・デイヴィスがゲスト参加している。
シングルカットされた Boom! There She Was は米盤の12インチシングルを買った。
Boom! There She Was はロジャー・トラウトマンがトーク・ボックスで参加した。
(アルバム PROVISION では8曲目 Sugar and Spice でもロジャーはトーク・ボックスで参加。)
同じくシングルカットされた First Boy in This Town (Lovesick) は個人的にはあまり好きな曲ではなくて。
でも、シングルCDは購入した。
シングルCD には アルバム未収録曲 World Come Back To Life が収録された。

12インチ
FIRST BOY IN THIS TOWN (Lovesick)
A1 First Boy In This Town (Lovesick) (Extended Remix)
B1 First Boy In This Town (Lovesick) (Instrumental)
B2 World Come Back To Life

アルバム PROVISION 収録曲では、Boom! There She Was が一番好き。
あと、通っていたCD店は、この頃にも CUPID & PSYCHE 85 からのシングル曲の12インチを売っていた。
WOOD BEEZ、ABSOLUTE、HYPNOTIZE。
あとTHE WORD GIRLSの3インチCDシングルも。

12インチ
HYPNOTIZE

A1 Hypnotize (Version 1)
A2 Hypnotize (7" Single Mix)
B Hypnotize (Version 2)

12インチ
SCRITTI POLITTI with RANKING ANN
THE WORD GIRL (FLESH AND BLOOD)

A1 THE WORD GIRL
A2 FLESH AND BLOOD
B SCRITTI POLITTI TURNTABLE MIX

この当時とりあえずアルバム CUPID & PSYCHE 85 ものは売っていたものはすべて購入したはず。
ただ、PERFECT WAY は12インチシングルもシングルCDも売っているのを見たことがない。
あったら欲しかったなー。

この頃に、CUPID & PSYCHE 85 からシングルカットされた曲のPVを収めたLD ウッド・ビーズを買った!

WOOD BEEZ
ABSOLUTE
HYPNOTIZE
THE WORD GIRL
PERFECT WAY
WOOD BEEZ - USA

WOOD BEEZは2種類あったから、計6曲のPVが収録されていた。

この時期のスクリッティ・ポリッティはライブとかしない(できない)バンドだったし、アルバム PROVISION 後はしばらく音沙汰がなく。
気付いたらシャバ・ランクスをフィーチャリングした She's a Woman とか Take Me in Your Arms and Love Me の2枚のCDシングルが出た。
輸入盤では7インチや12インチ・シングルでも発売されていたのは当時は知らなかった。
そしてメンバーからはデヴィッド・ガムソン、フレッド・マーは脱退していた。

CDシングル
She's a Woman featuring Shabba Ranks

1. She's A Woman
2. The Sweetest Girl
3. The Word Girl
4. Bam Salute

まさかのビートルズ・カヴァー。
She's A Woman以外は発表済みの曲…。

CDシングル
SCRITTI POLITTI AND SWEETIE IRIE
Take Me In Your Arms And Love Me

1. Take Me In Your Arms And Love Me
2. Take Me In Your Arms And Love Me (Dancehall Mix Fashion Style)
3. Take Me In Your Arms And Love Me (Nice Up The Area Mix)
4. Take Me In Your Arms And Love Me (Marble Hill Mix)

グラディス・ナイト&ピップスのカヴァー。
日本盤では曲名は、私をやさしく抱きしめて 。

スクリッティ・ポリッティはその後、10年近く活動は無かった。
マドンナ主演映画のサントラに Best Thing Ever が収録されていたのだが、そのサントラが売れたからグリーンはしばらく働く必要が無かった、と聞いた気がする。
本当だろうか?
ところでBest Thing Ever はたいした曲でも無いと個人的には思っているのだけど。

1999年になってスクリッティ・ポリッティは、 アルバム アノミー&ボノミー をリリース。
当時、私は喜んで勇んでCD店に買いに行ったと思うんだけど、全く記憶にないな。 
プロデュースはかつてメンバーであったデヴィッド・ガムソン。
記憶にないので、今聴き直すと意外といいアルバムかも知れない。
実家に帰ったら聴いてみよう。
あと、このアルバムにはシンセサイザーやキーボードの表記がない。
NO SYNTHESIZER USEDなアルバムなのだった。
あの CUPID & PSYCHE 85 や PROVISION はDX7やフェアライトなどをしこたま使っていたというのに!

さらに7年後の2006年に、ホワイト・ブレッド・ブラック・ビア がリリースされた。
この時、グリーン・ガートサイドは髪を短く刈り込んで、ヒゲを蓄えていた!
びっくりした。
あのイケメンだったグリーン・ガートサイドがおっさんになってしまったのだ。
まあ、年を重ねたのだな、と実感せざるを得ない。
そしてスクリッティ・ポリッティはライブ活動をはじめて、日本公演も行っている。
ライヴを行っていなかった期間でもTop of the pops には出演していて、その映像もYouTubeスクリッティ・ポリッティのページにある。
短い間にけっこう出演していた…。

メンバーにデヴィッド・ギャムソンとフレッド・メイハーは既にいなかったが。
ところで、アルバム ホワイト・ブレッド・ブラック・ビア もちゃんと聴いた記憶はないのだけど、CDはもちろん買った。
ただ、ダンボールのどこかにしまってしまった。
そのうちダンボールから掘り起こして聴いてみようと思う。
で、スクリッティ・ポリッティはその後、新作のリリースもなく。

スクリッティ・ポリッティは、記憶に残る存在だったらしく、結構ブログ記事とか目にする。
主にCUPID & PSYCHE 85 のことだったりするのだけど。
記録的にはビルボードで最高位50位とかなんだけど、様々な人々の記憶に残るすごいアルバムだったのだな、と思う。
個人的にも大好きなアルバムだしな!

ところで PERFCT WAY はいくつかバージョンがある。
その中ではアルバム CUPID & PSYCHE 85 のレコードで聴いていたイントロで一瞬、無音になるのが一番好き。
CDとは違うんだよな。

これなんだけど、分かるかな?